2017年1月17日火曜日

二人展「ネコたちの贈り物」インタビュー 小関氏と藤井氏に聞く。 その1

インタビュー内容 「ネコと私」「絵のスタイルについて」  小関裕兄

インタビュアー 大沢広和 

日時 2017 1/8 場所 「侘助」2階ギャラリーにて


大沢:小関さんの絵はイラスト風に描かれた作品と実物を精密に描いた、所謂「細密画」といえるような作品と全く異なったイメージの作品がありますね。このようになった経緯をお聞かせください。

小関:ネコのイラスト画らしきものを描き始めたのは高校生の頃あたりでしょうか。現在こちらに展示してある作品はここ10年位のもので、勿論、高校生の時のものではありません。これらのスタイルになったのは・・・ご覧のとおり、Xmasカードや年賀状-干支にちなんだ絵柄と家のネコから2匹をコラボさせたもので、絵によって多少の収入を得たいと思って活動を始めた頃からの作品です。

大沢:その当時もネコが主流ですか?

小関:いえいえ、植物(特に花など)や昆虫が多かったですね。現在も敬愛している、故・熊田千佳慕画伯にあこがれて、作風(描き方・等)を自分なりに研究して描いていた頃です。

大沢:ネコが主流ではなかった?

小関:そうなんです。当時はネコはリアルに描くことが無く、専らイラストキャラ風でした。しかも特に年賀状絵は自分が年賀状を出す際に「絵をどうしようか?」と頭を悩ませていて、思いついたものだったんですね。

大沢:なるほどね。では、それが一転して、リアルなネコの絵を描き始めた切欠は何だったんでしょうか?

小関:・・・まあ、今でも年賀状はネコイラストである場合も多いので、必ずしも「一転」という訳でもないのですが・・・そうですね・・今までの生涯の大部分、ネコと一緒に過ごしていたのですが、2015年の5/23に「ちび子」というネコ・・この作品展の絵のキジトラネコ(♀)です。イラストキャラにもなっていますが・・・その「ちび子」が17歳で天寿を全うして、それが切欠となりました。遺影代わりに・・という発想もあったのかもしれませんが、写真など、それこそ10000点を超えるんじゃないかと思えるほどあるので、それだけでも無いのですね。自分の絵で描き表してみたい、という気持があったのは当然、疑いようもないのですが、それほど強い気持ちだったかどうか・・・? いつの間にか描き始めていた、というのが本当のところでした。

でも、描き始めたら一心不乱でしたね。直接的には写真を描きうつしたものですが、それ以前に彼女(ネコです)たちと日常、家族として長時間接していた訳ですから、それが基礎にあってはじめて成立した絵だと思います。

「ちび子」の他の写真や、我が家の他のネコ(この展示会場の絵では「みー子」という三毛猫)も描いていました。この「みー子ちゃん」にしても「ちび子」にしても、イラストではそのキャラクター的特徴をかなり誇張的に表現しています。今にして思えば、そのイラスト画を描いていたことが、その後のリアル画を描く際にそのキャラクター性を失うことなく、且つ正確さを備えた絵を描く事を可能にしたような気がします。

絵を描くときの気持ちは、「この子たちを描きたい」が50%、「描かなければいけない」という気持ちが50%というところでしょうか? 「描きたい」と「描かなければいけない」が半々、という事自体は他の絵一般でも同じですが、「描かなければいけない」の理由が微妙に違いますね。








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